この可笑しくも葱くさい世界

天野月さんのnew single&mini albumが届いたよー！
元旦発売だったんですけど、一週間遅れで届きました。
年末年始はいろいろ難しいからねー。私の注文が遅かったってのもあるしね。

シングルは『CORE』。カップリングは『BLACK HOLE』。
ピコピコした電子空間を思わせるアレンジ。
月名義になってからはなりを潜めていたロック調が復活です。
とはいえ、爆発的な荒々しい歌唱というよりは、かなり落ち着いた印象。まとまっています。
月子だったときは和風ロックを全面に押し出していましたが、今作はアルバム「ZERO」から続く
洋楽的なイメージの系譜に連なる曲だと思います。
激情からスタイリッシュに。
狂おしいほどの感情を叩きつけるような曲が多かった初期に比べると、ずいぶんクールというか
「呼び掛ける」歌になったように感じました。一緒に行こうよ、みたいな。
歌詞にもそんなニュアンスが出ている。『Howling』に近い。
陳腐な言葉で評するならば、「明るくなった」んでしょう。
もちろんそれだけではないけど。
うーん、これは聴いてもらわないと伝わらない。
音のつくりはかなり凝ってます。ｷｭｨｨｰﾝﾋﾟｺﾋﾟｺ

カップリングの『BLACK HOLE』はタイトルに反して可愛い曲。
歌詞がね、女性の小狡さというか、ちょっとひねた愛らしさ、そして不安をよく顕しています。
しかし切ない。
天野さんの歌詞って、絶妙な「距離感」を切り取っているのが凄いと思うんだ。
これは真似できない。
わたしはこちらの方が表題曲よりお気に入り。

さて、お次はミニアルバム『天晴』。
ジャケットは天野さん書き下ろしの、日本情緒と混沌溢れるイラスト。
しかし中身は、そのとことん和!!な見た目を裏切りまくりの「全編英語詞」です。
曲目リストは
B.G.~Black Guitar + Berry Garden~
Steroid（原曲：ステロイド）
OWL（原曲：梟）
HONEY?
NOISE
Doctor and Peacock（原曲：博士と孔雀）
Stone
天野月子名義時代の名曲を、英語にてセルフカバーしたという企画作です。
アレンジも原曲とは異なっています。新鮮。
自然と身体がリズムを刻んでしまうような、軽やかなリメイクばかり。
嬉しいのは、新規書き下ろしの「和訳」がついていること。
英語に歌詞を翻訳すると、元の歌詞とはちょっと違った意味や印象になったりするんですよね。
そんな「英語バージョン」を意訳したものを楽しめるのです。
原詩よりも直接的といいますか、アメリカンな感じでおもしろいです。
これを読むと原曲をより楽しめるかと。
切なさを増した楽曲もけっこうあります。歌詞だけでぎゅーっとなる。

にしても。
「博士と孔雀」の博士が女性だったとは。その発想はなかった。

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