この可笑しくも葱くさい世界

読了リスト。
 
・『こんな話を聞いた』　
タイトル買い。
最近は短編集がブームです。
ということで短編の名手、阿刀田さんの著作に挑戦。
最初の挿話が面白い。多方面に造詣が深い作家さんですね。
本編はごくごくさらりと非日常との境界を描いていたり
そのへんに転がっている事象をクローズアップしていたりで
当たり外れはあれど飽きずに読めました。世にも奇妙な物語に近いかも。
ざらついた読後感を残すエピソードがお気に入り。
 
・『セピア色の凄惨』
ジャケ買い。
ミステリかと思ったらまったくそんなことはなく、
奇奇怪怪なグロテスク連作集でした。
ものすごい不快感。
誰しもが持つちょっとした部分を
どこまでも掘り下げて捻じ曲げたような
そんな歪んだ人物ばかりが主人公です。
精神だけでなく、肉体的にもイタイ描写が多い。
とにかく水掛け論のような台詞が多くて、特徴的な作風。
私にはあまり合わなかったかな。終わりもふわっとしてたしなあ…

「きまぐれオレンジ☆ロード」と「みゆき」を読みたい。
 

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