この可笑しくも葱くさい世界

弟が、四日連続で鼻血地獄。（ﾊﾅﾁﾞｺﾞｸ

どうしたっていうんだいマイブラザー。
昨日なんて路上で話してたら突然　吹くし。
「おぶええぇえええ！！！」
ってこの世のものとは思えない叫び声を上げて戦く私に
「落ち着いてお姉ちゃん。このティッシュ出して」
と、溝の中に鼻血垂らしながら冷静に呟き　ポケットをまさぐる弟。
「わ、わわわかった！」
　ポケットティッシュを受け取り、引きだそうとした時・・・

私は　戦慄した。

「おまっ・・・これ、カピカピじゃねえか！！！！」

どれほどの間　ポケットに押し込まれていたのだろうか。
あまりにも乾ききったそれの表面には筋が浮かび、ひどく固い感触を私の指に与えていた。

「くそぅ・・・時期をあやまったか・・・」
「ナニ言ってんの！？とっとりあえず家から持ってくる！！
　お姉ちゃんが戻ってくるまで好きな言葉でも唱えて気をしっかりもつのよ！！」

走り出す背中に、弟の声が。

「念ずれば、花開く・・・！」


確かに、開いたなあ・・・鼻・・・。

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